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事件処理の適正・解決の透明性_質問と回答

開示された取引履歴はもらえますか

各貸金業者から開示された取引履歴は原本をお返しします。

通常はご依頼のすべての貸金業者について解決・清算した後に他の書類と一括で返却しますが,計算結果の説明の必要に応じて,またはご希望により取引履歴の写しをお渡しします。原本は回収作業に必要なため解決までお預かりします。

(日弁連債務整理事件処理の規律を定める規程17条3項関係)

取り寄せた取引履歴を依頼者に渡さない事務所に注意!

他の事務所とのトラブルについてのご相談の内,取り寄せた取引履歴の交付を拒否されたというご相談があります。大々的に宣伝している大手事務所で履歴の交付を拒否する例があります。

しかし,事務所が取り寄せた履歴は,依頼者に「あげる」ものではなく「返す」ものです。なぜなら,事務所は依頼者の代理人として取引履歴を取り寄せているので,取引履歴は依頼者の所有物だからです。また,委任契約の受任者は,委任事務を処理するに当たって受け取った金銭その他の物を委任者へ引き渡さなければなりません(民法646条1項)。よって,事務所には,取引履歴を依頼者に渡さないでよいという選択肢はありません。これは,あなたが,友人の代理人として何かを受け取ったときに,その物は,当然,友人に引き渡さなければならないのと同じです。

また,取引履歴は,受任者である事務所の処理が適切に行われているかを確認するために不可欠の資料なので,これを引き渡すことは,事件処理の適正を確保するためにも重要な作業です。

当事務所への相談事案で,依頼した事務所へ履歴の交付を求めたら「渡せない決まりになっている」などと事務所内部の都合を理由に交付を拒否する例がありますが,事務所で勝手に決められるものではないので,正当な拒否理由になりません。

ある大手司法書士事務所に取引履歴の返却を求めたところ,内部の規則を理由に拒否されたという相談事案で,当事務所の助言に従い相談者がその事務所に受任者の義務を指摘したところ,やっと返却してきたという例があります。

酷い例では,ある事務所(司法書士法人)に履歴の取り寄せを依頼したが,報酬があまりにも高いので過払金返還請求の依頼はせず,取り寄せた履歴の交付を求めたところ,すべて捨ててしまったと回答されたというものがあります。依頼者の物を勝手に捨ててしまったということになります。代理人として取り寄せた物は本人に返さなければならないという発想自体がないということです。

ビジネスとして志向が強いと法律家としての発想がなくなるようです(そもそも身につけていないのかも知れませんが)。受任者に課された法律上・職務上の義務の自覚がない事務所が大きく宣伝広告して受任を募っているのは非常に問題です。

受任者として法律上,職務規程上,課せられた義務を認識していれば,履歴の交付を拒否するという選択肢はなく,また,適正に処理していれば交付することに何ら支障はありません。履歴の交付を拒否したという事実だけで,その事務所が誠実な説明をしていない,あるいは,適正な事件処理をしていない疑いを抱かせるに十分と言うことができます。

取引履歴の交付を求めると1件1万円など費用を請求する例も!

過払金の有無について,無料診断・無料調査として,無料で取引履歴開示請求と法定利息計算を引き受ける事務所が多くありますが,中には,取り寄せた履歴の交付を求めると,1件1万円など,結構高い費用を請求する事務所があります。

しかし,診断・調査とは,取引履歴開示請求の委任を受けることにほかならず,その委任内容に,受け取った物の引き渡し義務が含まれています。そのため,無料で引き受けたら,受け取った物を無料で本人に引き渡さないと契約違反となります。

無料診断・調査を依頼するときは,取引履歴交付について費用の定めがないか確認する必要がありますが,取引履歴は,その事務所が貸金業者からタダでもらったもので,本人が請求すれば,簡単にタダでもらえるような代物について,高い費用を請求する事務所には最初から依頼しない方が安全です。

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